―本日のトークショーは『花と蛇3』主演の小向美奈子さん、緊縛師の有末剛さん、そしてスペシャルゲストのリリー・フランキーさんにお越しいただきました! まずは先ほどの緊縛ショーのご感想からお聞かせください!

リリー・フランキーさん(以下リリー)「もう、うっとりでしたね。僕はいろんなイベントに呼ばれますけど、今回ほど周りの人に『入れてくれ』って言われるイベントは珍しい(笑)。緊縛ショーで興奮しすぎるのもどうかと思って、家で『花と蛇3』のDVDを観て一発抜いてきたんですけど、それにもかかわらずショーを観ながらシコり始めそうになりましたもん。ホント、色っぽい。小向さんって肌がすごい柔らかいじゃないですか。縄栄えするっていうか、すごくキレイでしたね。有末さんの手さばきもキレイで、素晴らしいものを見せてもらいました」

小向美奈子さん(以下小向)「リリーさんにそのお言葉をいただけて嬉しいですね。今回『花と蛇3』で静子役をやらせていただいて、今日のイベントにもこんなにたくさんの方が来てくださって、とっても嬉しく思います」

有末剛さん(以下有末)「『花と蛇』は1、2、3と緊縛を担当させていただいて、今回もとても素晴らしい作品になったと思うんですが、今日のイベントも小向さんのいい感じが出ていて、とても良かったと思います。縄というのは不思議なもので、生き物と同じなんですね。小向さんとは映画でも何回も緊縛をしているし、だんだんセックスが合ってくるのと同じような感覚で、縄との相性もどんどん良くなってるんです。そのせいか、今日のショーでは、ストーリーにはなかったのに最後に思わず水をかけちゃいました(笑)」

小向「あれは聞いてなかったからびっくりしましたよ〜!」

リリー「でも、あれはナイスでした!! 水がかかったおかげで、乳首が透けて見えそうになりましたもん。お客さんもガッツポーズしてましたよ(笑)」

―変な質問かもしれませんが、ご自身の緊縛体験などあればお聞きしたいのですが…(笑)

リリー「今、まさに修行中というか、男のたしなみとして縄は覚えたいと思ってるんですよ。SMバーとかに行って、ちょっと縛らせてもらったりしてるんです。でも俺がやると古雑誌を梱包するみたいになっちゃって、全然色っぽくない(笑)。今日プロフェッショナルである有末さんの緊縛を見て、改めて時間がかかりそうだなって思いました。簡単そうに見えるけど、実際やるとすごく難しいし大変なんですよね。それに縛られる人のことをすごく気遣ってらっしゃって、やっぱ、Sって『サービス』の『S』なんだなと。だって有末さん、作務衣のポケットにフリスク入ってるんですよ! そこまで細やかなサービス精神がないとできないことなんですよね」

小向「フリスクは初めて知りました(笑)。でも本当に有末さんは優しいんですよ。緊縛中も時折声をかけてくださって、そうするとこっちも、辛いけど全然いける!って思っちゃう」

リリー「縛られているうちに、うっとりと感じてくるもんなんですか?」

小向「そうですね、うっとり…しますね。頭に血が上ってるせいなのかもしれないけど、ボーっとして身体が熱くなってくるというか、ふわ〜ってして気持ちいいというか。初めて縛られたときよりも、有末さんの縛り方に慣れてきたのか、痛さはあまりなくて、なんだか不思議な感じです」

有末「うん、最初よりやっぱり小向さんも強くなりましたよね」

リリー「緊縛用の麻縄って、一度煮たりするんですか?」

有末「そうですね、女性の肌に合うように処理をします。緊縛というのは女性を強く抱きしめるのと同じですから、その道具である縄の扱いはやはり注意を払いますね」

リリー「小向さんは特に肌がキメ細やかでらっしゃるから…。今もまだ腕のところに縄の跡が残ってるのが、いいですねぇ。それだけで俺、シコれますよ。麻縄を使うのは日本独特のことなんですか? ヨーロッパの写真集なんかでは、見たことがない気がするんですけど」

有末 「麻縄は日本独特に発達してきたものですね。ヨーロッパは道具の文化、鉄と革の文化なんで」

リリー「SMの関係というのは、年をとるにつれて興味が出るんですよね。よほど人間的に信頼関係がないとできないじゃないですか。SMをやってる知り合いがいるんですけど、やっぱり別れないし信頼しあってるし、お互い求め合ってるのがよくわかるんですよね、精神的に」

小向「たしかに信頼しないとできないなって思いますね。縛られている間は命をすべて有末さんに任せているのと同じだから…」

リリー「ササッと縛っているようにも見えますが、あれは解きやすく、かつ安全にと考えての緊縛なんですよね?」

有末「解きやすさと安全を考えつつ、さらに1回しかない形をこの場で作ると。僕の緊縛は活け花と同じ。女体が花で、それをいかにうまく活けるか。二度と同じものは作れない、そういうものなんですよ、緊縛って」

リリー「たしかに今日の緊縛もお花の作品のようでしたね。最後のほうのポーズでは青竹をあしらってらっしゃいましたけど、この蒸し暑い中、すごく清涼感がありました。中から水羊羹出てくるんじゃないかなと思うくらい(笑)」

―お三方はすでに『花と蛇3』の映画本編もご覧になったそうですが、そちらの感想はいかがでしたか?

小向「できばえは最高です! 自分が出せる限界まで身体も張りましたし、精神的にも投げ出したし…。だからみなさんにぜひ観ていただきたいなって思います」有末 「今回は、この映画だけのネーミングをつけた縛り方をたくさん使ったんですね。だからちょっと世の中にないような緊縛がたくさん出てくるので、そこも見ごたえがあるんじゃないかなと思います。緊縛はほとんど吊りだったので、小向さんもかなりがんばってくれました」

リリー「僕は『花と蛇』シリーズの大ファンで、1も2も観ましたけど、杉本彩さんから小向さんに変わった3もまた新しく違った魅力がありましたね。相当エロいシーンも満載で、でもエロいだけじゃなくて、緊縛のシーンは舞台的というかスタイリッシュだったし。だいたいスタイリッシュなものって抜けないんですけど、ちゃんとエロとスタイリッシュが共存しているところが素晴らしかったです。あと、緊縛はもちろんなんですけど、レズシーン! あれは良かった。俺、結構AVでレズ物をよく観るんですけど、レズに緊縛をからめたものってなかなかないから、好きでしたねぇ。特に良かったのが、小向さんのパンツの中に女の人が手を入れるシーン。指が1回下腹にひっかかるところがあるんですよ」

小向「お腹が出てるから…?(笑)」

リリー「いやいや、そうじゃなくて(笑)、少ししか触れていないのに肌がきゅっとなるんです。小向さんの肌の柔らかさがすごく出ていて、良かった。そこで一本抜いてきました(笑)」

小向「あはは(笑)。当たり前ですが、レズシーンは初めてで、女の子同士でじゃれ合うのとはやっぱり全然違って、セックススーンとなると難しかったですね。本番ではお互いかなり固まっちゃいました。でもその初々しさが出てるのもいいかなって思います。私が好きなのは、火野正平さんとの初がらみのシーン。地下室の青い光の中の…」

リリー「あれも良かったですね! 小向さんがおしっこを我慢させられて悶絶していて、おしっこを出すときに火野さんに抱きつくんですよ。…って言っちゃいましたけど、大丈夫、あのシーンは聞いていても抜けるから! ところでやっぱり火野さんって、口説いてくるんですか?」

小向「昭和のプレイボーイですもんね! でも残念ながら小向には興味がなかったみたいで…(笑)」

リリー「それはそれで悔しいですね(笑)」

―では最後に一言お願いします!

小向「今日はこんなに大勢の前で緊縛をされて、すごく色々な意味で気持ちよくなれました! 本当にありがとうございました!」

有末「僕らは、いつもは下のほうに潜って活動しているんで、こういう場で緊縛ができるのは珍しいこと。でも緊縛も表現の一部だと思うので、もっと日本のみならず世界に広げて行きたいと思いますし、日本独特の文化だから大事にしたいと思います。ありがとうございました」

リリー「こういうショーをもっと見る機会が増えれば、SMを間違った感覚でとらえてる人たちも、素敵なものだってわかると思うんです。詳しくは映画と写真集で! この写真集も相当いいですよ。俺、みうらじゅんさんと一緒にグラビアン魂っていう連載をやってまして、グラビアの方のおっぱいがああでもないこうでもないって話す、おとなげない仕事なんですけど、みうらさんがライフワークでやってるエロスクラップに、この写真集はついに1冊まるごとスクラップされたという画期的な、革命的な写真集なんで、ぜひみなさんお買い求めください!」

小向「写真集の宣伝まで、ありがとうございます(笑)」

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